Ｅ＆Ｏとは、「Errors & Omissions」の略称で、専門事業の業務上の行為に起因する損害賠償責任を対象とする保険です。Errorsは「過失」、Omissionsは「怠慢」と訳されます。
この保険では、生産物賠償責任保険（ＰＬ保険）等、従来の賠償責任保険では補償されない「第三者の身体障害や財物損壊を伴わない純粋経済損害」を補償します。損害賠償責任の発生・拡大防止に必要かつ有益な措置に要する費用（自主回収費用等）の補償を検討することも可能です。（一部対象外となる業種もありますのでご注意下さい。)

自動車部品メーカーや電子部品メーカー等の製造業をはじめ、建設・建築業、IT業、商社などの業種において、Ｅ＆Ｏ保険を導入される事例が増加しています。

1. 「製造業Ｅ＆Ｏ保険」の想定事故事例と対応する保険

■製造業Ｅ＆Ｏ保険導入のメリット

ＰＬ保険に加えて製造業Ｅ＆Ｏ保険を導入することにより、下記を補償します。^（※）

• 不良品製造時およびオペレーションミス発生時における賠償リスクを補償
• 第三者の純粋経済損害に起因する賠償リスクを補償
• 製品の品質不良等により完成品メーカーが実施するリコール費用の求償部分を補償
• 製品の瑕疵により第三者が損害を被るおそれがある場合に貴社が自主的に回収する費用を補償
• 上記以外に賠償事故の損害拡大防止のために負担する各種費用を包括的に補償

（※）補償内容は各保険会社により異なります。

2. 「建設業Ｅ＆Ｏ保険」の想定事故事例と対応する保険

■建設業Ｅ＆Ｏ保険導入のメリット

請負業者賠償責任保険・ＰＬ保険に加えて建設業Ｅ＆Ｏ保険を導入することにより、下記を補償します。^（※）

• 他人の純粋経済損失（逸失利益、代替費用等）に起因する損害賠償金・争訟費用
• 上記損害賠償金の発生・拡大防止に必要かつ有益な措置に要する損害防止費用

（※）補償内容は各保険会社により異なります。

3. 「IT業Ｅ＆Ｏ保険」の想定事故事例

• IT業務の欠陥に起因したユーザーからの損害賠償請求
  【例】開発・構築したシステムに不具合が生じ、顧客の製造ラインが2日間使用不能となった。顧客から逸失利益および人件費など臨時に支出した費用について損害賠償請求を受けた。
• 著作権侵害による第三者からの損害賠償請求
  【例】製作・納入した映像コンテンツが著作権を侵害しているとして、損害賠償請求を受けた。
• 修正・やり直しの費用
  【例】納品した契約管理システムに障害が発生し、修正・復旧対応を行った。

上記の事故は、いずれも一般的な総合賠償責任保険では補償されません。
『IT業Ｅ＆Ｏ』をお勧め致します。

■IT業Ｅ＆Ｏ保険の特徴

Point 1

システムやソフトウェアの納品直後から補償します。
納品後30日間等の免責期間はありません。^（※）
（※）損害防止費用は、納品後3年以内に発覚したIT業務の欠陥に起因するものに限ります。

Point 2

責任制限契約^（※）の契約全体に占める割合により、最大30％の割引を適用します。
（※）請負契約等の中で、負担する損害賠償金の上限を制限する条項の入っている契約をいいます。

Ｅ＆Ｏ保険の導入の際は、各事業におけるErrors（過失）およびOmissions（怠慢）の要素を洗い出し、それらに起因して発生する第三者に与える損害を想定し、保険内容を設計する必要があります。
弊社は、お客様を取り巻く事業環境の分析を通じて、リスクの実状を明確化し、費用対効果に優れた保険プログラムをご提案します。

B23-100242　承認年月2023年6月